お金

国民年金の任意加入とは?60歳から65歳まで納める条件と手続き

国民年金の任意加入を説明する図。加入できる期間を横の帯で示し、その下に4つの条件と、申し込む窓口を順に並べている

更新日:2026年11月3日 / 定年後の人生 編集部

先に、答え。

国民年金の任意加入は、60歳以上65歳未満の人が保険料を納め、老齢基礎年金を増やせる制度です。60歳までの納付月数が480月未満で、厚生年金に入らず、繰上げ受給をしていない人が対象です。

この記事で分かること

疑問がある方は、相談内容に合う窓口へ。

国民年金の任意加入ができる4つの条件

国民年金は、20歳から60歳になるまでの40年間に納める仕組みです。60歳までに納めた月が足りない人のために、任意加入の制度があります。

日本年金機構の案内では、次の4つの条件をすべて満たす人が加入できます。会社などで厚生年金に入っている人は対象外です。

表が画面に収まらない場合は、左右に動かして読めます。

任意加入ができる4つの条件(日本国内に住む人)
条件公式資料の内容
1. 住所と年齢日本国内に住所があり、60歳以上65歳未満
2. 繰上げ受給老齢基礎年金の繰上げ支給を受けていない
3. 納付月数20歳以上60歳未満の保険料の納付月数が480月(40年)未満
4. ほかの年金制度厚生年金保険・共済組合等に加入していない

このほか、受給資格期間を満たしていない65歳以上70歳未満の人も加入できます。外国に住む20歳以上65歳未満の日本人も対象です。

出典:日本年金機構「任意加入制度」 / 日本年金機構「年金用語集 任意加入」

国民年金の任意加入と定年後の働き方の関係

任意加入できるかは、60歳以降の働き方で分かれます。再雇用などで厚生年金に入っている間は、条件4に当たらず加入できません。

退職したあとや、厚生年金に入らない働き方なら、ほかの条件しだいで加入できます。厚生年金に入るかは、働く時間や勤務先で変わります。

表が画面に収まらない場合は、左右に動かして読めます。

定年前後の状況と任意加入の関係
状況任意加入
60歳以降、厚生年金に加入して働いている加入できない(条件4)
60歳以降、退職して厚生年金に加入していないほかの3条件を満たせば加入できる
60歳以降、厚生年金に加入しない働き方をしているほかの3条件を満たせば加入できる
老齢基礎年金を繰上げ受給している加入できない(条件2)
60歳になる前に退職し、次の会社に入らない任意加入ではなく、第1号(配偶者の被扶養者なら第3号)被保険者の手続き

60歳前に退職した場合は、国民年金の第1号か第3号の手続きをします。働き方ごとの保険の入り方は、定年後の社会保険料の記事にまとめています。

出典:日本年金機構「任意加入制度」 / 日本年金機構「会社を退職したときの国民年金の手続き」

国民年金の任意加入の保険料と年金額の決まり方

任意加入した人も、第1号被保険者と同じ国民年金保険料を納めます。令和8年度の保険料は、1か月17,920円です。

老齢基礎年金の額は、20歳から60歳までの40年間の納付月数などで計算されます。40年分をすべて納めると、満額を受け取れます。

表が画面に収まらない場合は、左右に動かして読めます。

保険料と年金額に関わる公式の値(令和8年度)
項目公式資料の値と条件
国民年金保険料1か月17,920円
付加保険料1か月400円(65歳未満の任意加入被保険者も納付できる)
付加年金の額年額で200円×付加保険料を納めた月数
満額の老齢基礎年金年額847,300円(40年間納付、昭和31年4月2日以後生まれ)
納付方法任意加入は口座振替が原則(外国に住む人を除く)
税の扱い納めた保険料は全額が社会保険料控除の対象

任意加入している間は、保険料の免除や納付猶予を申請できません。納めた場合の年金額は、納付記録で人ごとに違います。

出典:日本年金機構「国民年金保険料」 / 日本年金機構「付加保険料の納付」 / 日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」

国民年金の任意加入の窓口と持ち物

国内に住む人の申し込み先は、住所地の市区町村の国民年金担当窓口か年金事務所です。60歳の誕生日の前日から手続きできます。

加入は申し出た月からで、さかのぼって加入することはできません。手続きの前に、次の持ち物をそろえておきます。

表が画面に収まらない場合は、左右に動かして読めます。

任意加入の手続きの要点
項目公式資料の内容
申し込む窓口市区役所・町村役場の国民年金担当窓口、または年金事務所
手続きできる時期60歳の誕生日の前日から
加入の始まり申し出た月から(さかのぼれない)
口座の持ち物通帳やキャッシュカードなど口座が分かるものと、金融機関への届出印
番号の持ち物基礎年金番号通知書・年金手帳など、またはマイナンバーカード

マイナンバーカードがない場合は、番号が分かる書類と身元確認の書類を持参します。運転免許証やパスポートが身元確認の例です。

出典:日本年金機構「任意加入制度」 / 日本年金機構「全国の相談・手続き窓口」

国民年金の任意加入のよくある質問

公式資料で確かめられた範囲の答えです。加入したほうがよいかの判断や、個人の年金額は扱いません。

表が画面に収まらない場合は、左右に動かして読めます。

国民年金の任意加入のよくある質問
質問公式資料での答え
再雇用で厚生年金に入っています。任意加入できますか厚生年金保険に加入している間は、任意加入できません
前の月にさかのぼって加入できますかできません。申し出た月からの加入です
任意加入中に保険料の免除は使えますか免除・納付猶予・学生納付特例は申請できません
付加保険料も納められますか65歳未満の任意加入被保険者は納められます。国民年金基金の加入員は納められません
65歳を過ぎても加入できますか受給資格期間を満たしていない65歳以上70歳未満の人は加入できます。用語集では昭和50年4月1日以前生まれに限るとしています
老齢基礎年金を受け取る条件は受給資格期間が10年以上あれば、原則65歳から受け取れます

表にない疑問は、年金事務所や市区町村の窓口で聞けます。基礎年金番号が分かる書類を手元に置くと話が早く進みます。

出典:日本年金機構「任意加入制度」 / 日本年金機構「付加保険料の納付」 / 日本年金機構「年金用語集 任意加入」 / 日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」

国民年金の任意加入を窓口で確かめる

まず、20歳から60歳までの納付月数が480月に届いているかを確かめます。次に、今の働き方で厚生年金に入っているかを給与明細で見ます。

加入できるかや手続きが分からないときは、年金事務所か市区町村の窓口で確認できます。本稿では加入の損得や個人の年金額を助言しません。働きながら年金を受ける仕組みは、在職老齢年金の記事にまとめています。

出典:日本年金機構「全国の相談・手続き窓口」

出典・確認した一次資料

個別の契約や制度の適用は、担当する公式窓口に確認してください。

次に知りたいことから、もう1本。

働きながら年金を受け取るときの、停止額の計算と確認書類。 →勤務先の保険か、退職後の3つの選択肢か。条件と手続き期限。 →

暮らしの入口に戻る